Thursday, October 19, 2006

Chicago①


車は真っ黒い鉄の塊の中を一筋の光になって
周囲の闇を二分する。
ミシガン湖に沿って弧を描いて
Garyの街を過ぎた頃、
向こうの空がパッと明るくなる。
やがてその光は空全体を包んで、
あたりが急に騒がしくなる。
いつのまにか真っ黒い鉄の塊は
ずっと後ろで空と一つになり、
周りには四角い箱が整然と並ぶ。
そしてその箱は輝きと高さを増して、
窓をふさぐ。


あたかも古い遊園地のように
頭の上を電車がかすめると、
ゴォーっという音が会話をかき消し、
錆びた鉄と鉄の擦れ合う鈍い音が残る。
ずっと昔からそこにある石造りの建物と
真新しいガラス張りのビルとが隣り合う。
それが自然とマッチするから不思議なものだ。
古いものと新しいもの。
世界中から人々が集まり、
様々な文化が交差する。
そしてそんな全部が混ざり合って、
独特の空気を作り出す。


そんな街


シカゴ


その響きにどことなく惹かれる。
まず最初に訪れたのはメキシコ。
通りはラテン音楽とヒスパニック系の人々で溢れ、
原色に包まれるとどことなく興奮を覚える。
古いレンガ造りの建物が青い空に映える。
太陽をいっぱい浴びたおばちゃんの
タコスと笑顔が忘れられない。


人間は道具を持って飛躍的に進歩した。
今では世界は案外小さいものだなと感じる。


中国これまでいくつかのチャイナタウンを訪れたが、
シカゴのそれは中でも一番小さかった。
さながら観光地になりきれてない横浜。
でもそんな寂れた場所がどことなくなつかしく、
心地良かった。
そしてふらと寄った店の茶
美味
謝々


中国と近いうちに人口の多さで競うことになるインド
そのパワーは凄まじい。
通りは人で溢れ、様々な言語が飛び交う。
色とりどりのサリーが並び、
スパイスの匂いが食欲をそそる。
独特の強い訛りで
その店の主人はテキパキと列をさばいてゆく。
アジアからの“よそ者”を見つけたときの
ギョロとした目が印象的だった。

3 comments:

Anonymous said...

古いものと新しいものが不思議にとけ込んでしまう景色………いぃですね~
海外はあまり行ったことがないけれど、イギリスに行ったときに同じよぉなことを感じたのを覚えています。
古い物も新しいものも、どちらもその良さを残していきたいですねv

Anonymous said...

いー写真だね。
シカゴ楽しそうだなぁ。

ゆっきぃ said...

>匿名さん
ね。日本は古いものって言うと
木造だったりするからなかなか難しいのかなぁ。でも、最近木造の住宅ってのも結構見直されてたりしますからね。。。
>ふみちゃん
さんきゅう